大手予備校の有名講師の国語の授業ならば受講する価値があります。
一方、中学受験生や高校受験生をターゲットにした大手塾の国語の授業には、それを受講するメリットがあるのでしょうか?
これまでに「国語の偏差値がいまいちで……」という受験生とその保護者にたくさん出会ってきました。彼らに話を聞いてみると、彼らが通っている塾の国語の授業がどうも機能していないようなのです。
具体的に生徒たちからヒアリングした授業内容のいくつかを紹介します。
- 生徒が解いた問題を先生が個別に丸付けする。
- 先生が文章内容を解説しながら問題を解いていく。
- 先生が本文の大事なところに線を引かせて、それをもとに問題の解説をする。
- 先生が問題を解く上で根拠となる箇所を示して、生徒に問題を解かせる。
これらの授業の問題点を一つずつ検討していきましょう。
問題の解き方を解説しない
このタイプのいわゆる「個別指導」は、先生が問題の解き方を教えるでもなく、本文の解説をするでもなく、生徒に問題を解かせてそれで終わりです。丸付けの際、間違った問題については先生が簡単に解説し、それをヒントに生徒が解き直す、というスタイルの授業です。
当然、生徒は問題の解き方が分かりませんし、それどころか、本文内容を理解できているのかどうかすら怪しいですね。「演習授業」といえば聞こえはいいですが、実質は「放置プレイ」に毛が生えたレベルです。論外!
本文内容の解説に終始する
これはよくあるパターンの授業ですね。先生が黒板にでかでかと本文を図解し、雑談も交えながら、面白おかしく授業を展開します。それを聞いた生徒たちは分かった気になるようです。が、実際に模試を受けてみると、あら不思議!他の科目とは比べ物にならないくらい低い偏差値!(笑)
このタイプの授業が「当たり前」だと思っている生徒たちに僕は質問してみます。
「君は、塾の国語の授業で何を習っているの?」
生徒たちは、困った表情で首をかしげるだけです。それはそうでしょう。このタイプの国語の授業は、学校の国語の授業と根本的には同じなのですから。
本文をいくら丁寧に解説されたところで、本番の入試や模擬試験で再現できるような解法は身に付きません。その事実が模試などの結果に如実に表れるのです。

コメント