正答例を分析して作文の書き方を理解しよう
正答例を「自分の意見、主張」「筆者の意見」「具体的な体験や見聞」の3つにわけてみましょう。
正答例は2段落構成です。1段落が「具体的な体験や見聞」、2段落1文目が「筆者の意見」、2段落2~3文目が「自分の意見、主張」になっています。
これらをさらに分析していきます。
「具体的な体験や見聞」の書き方
平成31年度の正答例は、1段落が3文で構成されています。これら3文の内容は次の通りです。
- 1文目…出来事の簡単な紹介
- 2文目…自分の感情・感想
- 3文目…感情の原因となった印象的なこと
この型は毎年同じわけではありません。たとえば、平成29年度は2文で構成されていて、これらの内容は次の通りです。
- 1文目…出来事の簡単な紹介
- 2文目「その時~聞き、」…印象的だったこと
- 2文目「料理の~もちました。」…自分の感情・感想
もっとも、どの年度を見てもわかるのは、1段落に書くべき内容は原則としてほぼ同じだということです。具体的には、「出来事の簡単な紹介」「印象的なこと」「自分の感情・感想」の3つを書きます。年度によって、「印象的なこと」と「自分の感情・感想」のどちらを先に書くかが違っているだけです。
ちなみに、実際に書くべき具体的な体験や見聞は創作でも構いません。ただ、創作すら思い浮かばない場合は、本文中の例をパクるのが手っ取り早いです。たとえば、平成28年度は「書」がテーマの本文ですが、作文の正答例でも体験談が「書ぞめ」になっています。このように、本文の例を自分が体験したかのように書くと楽です。

「筆者の意見」の書き方
平成31年度の正答例では、2段落1文目に「筆者は、~と述べています。」とあります。これは、筆者の意見に賛成していると考えられます。平成29年度もほぼ同じ書き方です。
次に、筆者の意見をどこから抜き出したのかをチェックします。平成31年度は第3段の1文目を、平成29年度は第18段の最終文をそれぞれ使っています。本文のどこに書かれている意見を使っても問題なさそうです。
「筆者の意見を探そう」と言われても戸惑う受験生は、傍線部の1つを抜き出すか、傍線部のある段落から筆者の意見になりそうな部分を抜き出すようにしましょう。
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