1. 主格
主語と述語の関係を作る「の」です。
彼の描いた絵を見た。
この文の「の」の前後に要注意!!
「彼の描いた」では、「描いた」の主語に当たるのは「彼の」です。つまり、「彼の描いた」は「彼が描いた」と言い換えられます。「が」に言い換えられる「の」を主格といいます。
また、“体言+「の」+用言”の場合、その「の」は主格である可能性が高いです。「彼の描いた」についても、「彼」は代名詞で「描く」は動詞です。
(ここでいう「体言」とは名詞・代名詞を指し、「用言」とは動詞・形容詞・形容動詞を指します。大丈夫ですよね?)
2. 連体修飾格
修飾・被修飾の関係を作る「の」です。
犬の尻尾を踏んだ。
この文の「の」の前後に要注意!!
「犬の尻尾」では、「犬の」は「尻尾」を修飾します。
(「修飾」とは、特定の言葉を詳しく説明することをいいます。大丈夫ですよね?)
ここで用いられる「の」は、他の言葉に言い換えられません。言い換え不能の「の」が連体修飾格です。
また、“体言+「の」+体言”の場合、その「の」は連体修飾格である可能性が高いです。「犬の尻尾」についても、「犬」「尻尾」は名詞ですね。
3. 準体格
別名「体言の代用」と呼ばれる「の」です。「体言の代用」という表現が分かりづらいですが、とりあえず例文を見てみましょう。
君の本は面白いが、僕のは面白くない。
最初の「の」は連体修飾格ですが、2つ目の「の」が準体格です。「僕のは面白くない」は、「僕のものは面白くない」と言い換えられます。「もの」に言い換えられる「の」を準体格といいます。
「の」の直後に助詞(「が」「は」「を」など)が続く場合、その「の」の多くは準体格です。「僕のは面白くない」についても、「の」の後ろに助詞「は」が続いています。
4. 同格
直前の名詞の言い換えが「の」の後に続きます。
猫の白い方を飼いたい。
この文では、“猫=白い方”という関係が成り立ちます。「猫の白い方」は、「猫で白い方」と言い換えられます。「で」に言い換えられる「の」が同格です。
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