【都立高校入試国語対策】小説の表現技法問題は消去法で選択肢を絞る

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2. 消去法で選択肢を消していく

表現技法に関する語句と傍線部とを照らし合わせ、その表現技法が傍線部中に存在するか、をチェックします。

たとえば、傍線部が次の文章だとします。

【傍線部】

僕は溢れる涙を手の甲で拭った。何度も。何度も。見上げると、黒雲が空を覆いつくしていた。冷たいものが一滴、また一滴、僕の頬に落ちてきた。

【傍線部】に「たとえ」はありませんね。「たとえ」という言葉の入っている選択肢があれば、それを消してしまいます。

「対照的」が不正解になる理由

【傍線部】を「対照的」というのも誤りです。したがって、次の選択肢は不正解ですよ。

悲しみに暮れて涙を流す「僕」の姿と、雨を降らせている黒雲の存在とを描き分け、対照的に表現している。

「対照的」とは、2つの違いをはっきりさせることです。

一方、【傍線部】は、悲しみに暮れて涙を流す「僕」の姿と、雨を降らせている黒雲の存在とを重ね合わせています。「僕」と雨雲の違いがはっきりするどころか、両者はイコールの関係にあるんですね。

【傍線部】の例からも分かる通り、小説における情景描写の多くは登場人物の気持ちとイコールの関係です。これは、都立高校一般入試国語で出題される小説でも例外ではありません。

したがって、「対照的」と書いてある選択肢は不正解である場合がほとんどです。

「説明的」が不正解になる理由

表現技法問題では、次の語句が入っている選択肢も基本的に不正解です。

「説明的」「時間の経過とともに」「順序立てて」

これらの語句が不正解になるのは何故でしょうか?

理由は簡単です。「説明的」は、つまらない小説の条件だからです。

先ほどの【傍線部】を「説明的」にしてみますね。

【傍線部(説明的バージョン)】

僕は悲しかったので涙を流した。いつまでも泣いていられないので、涙を何度も何度も手の甲で拭った。気を紛らわせるために空を見上げた。黒い雨雲が空を覆いつくしていた。雨が数滴、僕の頬に落ちてきた。

読んでいてうっとうしいですよね?「説明的な小説はつまらない」といわれる所以です。

「写実的」が不正解になる理由

「写実的」「細部までありのままに」

これらの語句が入っている選択肢も基本的に不正解です。

「写実的」とは、見たままを描くことです。「写実」の「写」から、「写真」を連想してくださいね。

先述の通り、登場人物の気持ちと情景描写はリンクします。そのため、小説の情景描写は、カメラで撮ったありのままの風景ではなく、登場人物の状況に合わせて加工された風景となります。

もし小説で写実的な描写をしたら、くどくど説明する文章になって、読者が登場人物に感情移入しにくくなります。つまり、「写実的」も、つまらない小説の条件なのです。

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