「の」の識別の実践例
前ページを踏まえて冒頭の例文を考えましょう。例文を再掲載しますね。
リンゴの大きなのが、私の植えた木の上になっていた。
4つの「の」は、主格・連体修飾格・準体格・同格のどれに当たるのでしょうか?
1つめの「の」
1つめの「の」は、「で」に言い換えられます。
リンゴの大きなの → リンゴで大きなの
したがって、1つめの「の」は同格です。
2つめの「の」
2つめの「の」は、「もの」に言い換えられます。
大きなのが → 大きなものが
したがって、2つめの「の」は準体格です。「の」の後ろには、助詞「が」が続いています。ここからも同格だと判断できます。
3つめの「の」
3つめの「の」は、「が」に言い換えられます。
私の植えた → 私が植えた
したがって、3つめの「の」は主格です。“代名詞「私」+「の」+動詞「植えた」”の形からも主格と判断できますね。
4つめの「の」
4つめの「の」は言い換え不能です。
したがって、4つめの「の」は連体修飾格です。“名詞「木」+「の」+名詞「上」”の形からも連体修飾格と判断できますね。
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