日の出と日の入りの時刻から昼の長さを計算!24時制&60進法攻略

みみずく先生のプロ家庭教師&ライター奮闘記理科

多くの小中学生が苦手とする理科の天体分野。太陽や星の動きを理屈で考える必要があるため、慣れるまで「難しい」と感じるようです。

理屈がどうこう以前のところで悩む小中学生の姿も……。たとえば、次のような問題を考えてみましょう。

ある日のA地点では、日の出の時刻が午前3時46分、日の入りの時刻が午後6時39分でした。このとき、昼の長さを求めなさい。

時間を計算するだけです。次の式で昼の長さを普通に求められますよね?

昼の長さ=日の入りの時刻-日の出の時刻

「簡単じゃん!」と張り切って計算しようとする生徒。しかし、彼の手ははたと止まってしまいます。彼は、どうやって時間を計算すればいいのか、分からなくなったのです。

時間を計算できないのは何故?

時間の計算でつまずく小中学生にはいくつかの共通点があります。それらを一つずつ見ていきましょう。

24時制の理解が不十分

小学生に限らず、中高生でも「24時制って何?」という生徒がいます。

24時制とは、1日を24時間に分割して、0時から24時までの時刻で表す方法です。24時制で時刻を表す場合、午前3時は3時のままです。一方、午後4時は16時となります。「午後●時」を24時制で表すと「●+12時」になります。

24時制を知らない生徒は、上の問題で次のような計算をします。

6時39分-3時46分

これでは正しい答が出ません。昼の長さが、異様に短くなります(笑)。

正しく計算するためには、「午後6時39分」を24時制で書き換えます。そして、次の式を作れればOKです。

18時39分-3時46分

しかし、これでも多くの生徒は計算できません。その原因を考えてみます。

60進法の計算が苦手

「18時39分-3時46分」を見て頭を抱える生徒は、「39分から46分を引けない!」と言います。確かに、このまま計算したら、「-7分」という意味の分からない時間が出てしまいます。

では、39分から46分を引くにはどうしますか?

小学校で習った引き算の原則を思い出しましょう。「23-16」をどう計算しましたか?「3から6を引けない」と諦めましたか?「23-16」のような引き算では、1つ上の位から数字を借りてきましたよね?

「23-16」の場合、一の位の計算で3から6を引けないので、23の2(正確には20)から10を借りてきて、「13-6」の形にして一の位を計算します。

時間の計算も同じです。分で引き算を実行できない場合、時から数字を借りてきます。ただし、「1時間=60分」に気を付けましょう。つまり、時から1を引く場合、分に60を加えます。

ちなみに、60という単位で繰り上がりが起こる計算方法を60進法といいます。時間の計算では、僕たちが普段使っている10進法ではなく60進法を用います。生徒たちが混乱しやすいところなので要注意です。

以上を踏まえて「18時39分-3時46分」を計算しましょう。

18時39分-3時46分

=17時99分-3時46分 (ここで「18時」から「1時間=60分」を借りてきた)

=14時間53分

昼の長さは「14時間53分」です。

「時刻」と「時間」の区別は大丈夫?

「14時間53分」とサラッと書きましたが、実はこの答についても、少し考えるべき点があります。

ある生徒は、「14時53分」と答えました。この答は正しいでしょうか?

「14時」と「14時間」の違い

「昼の長さを求めなさい」という問題に「14時53分」と答えたら、普通は×にされるでしょう。「14時53分」は「時刻」です。一方、「昼の長さ」は「時間」です。「時刻」と「時間を混同してはいけません。

日常生活では曖昧に用いられる「時刻」と「時間」。実際には、次のような区別があります。

・時刻:ある瞬間のこと。
・時間:時刻と時刻の間の長さ。

たとえば、「7時30分」は時刻です。一方、「7時30分」から「9時」までの「1時間30分」は時間です。時刻と時間には表記の違いがあります。

時刻は「●時▲分」で表され、時間は「●時間▲分」で表されます。「分」「秒」は、時刻も時間も同じ表記の場合がほとんどです(時間で「▲分間」「■秒間」とする場合もありますね)。一方、「●時」と「●時間」は区別します。

「昼の長さ」を答えるならば、「14時53分」ではなく、「14時間53分」と答えるべきです。「14時53分」だと、「昼の長さ」ではなく、「午後2時53分」という時刻を表します。

【時間の計算】時刻を求める!小学生でも24時制と60進法がわかる
「時間と時刻」の計算は、算数だけでなく理科や社会でも必要です。24時制や60進法を理解して、日・時間・分・秒を変換できるようにしましょう。

日常生活の中で時間の概念を定着させる

身近な時刻や時間の考え方を、日常生活の中で、生徒たちにきちっと身に付けさせたいところです。

「今は午後3時だけど、24時制に直すと何時?」

「今は10時30分だね。じゃあ、11時15分は何分後?」

このような問を日ごろから生徒たちに投げかけることを僕は大切にしています。

トップ画像=フリー写真素材ぱくたそ

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