短歌や俳句の作り方はとても簡単!小学生にもわかりやすい3STEP

みみずく先生のプロ家庭教師&ライター奮闘記 宿題対策

小中学生の夏休みの宿題でしばしばお目にかかるのが短歌や俳句です。一般社団法人倫理研究所主催「しきなみ子供短歌コンクール」などのコンクールに応募するため、子どもたちは短歌や俳句を強制的に作らされます。子どもたちからしたらいい迷惑です。

とはいえ、短歌は五七五七七の三十一字ですし、俳句に至っては五七五の十七字です。文字数が少ない分、読書感想文や人権作文などより楽だろう……と大人は思いがちですが、子どもたちにとっては一苦労です。

そんな悩める小中学生のために、短歌や俳句を作るコツを3ステップでお伝えします。

【STEP1】季語を決める

俳句には、特定の季節と結びつく季語が必要です。そのため、俳句を作る場合は、最初に季語を決めてしまいます。

「季語なんて分からないよ」という場合は、学校で使っている国語の便覧を開きましょう。

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便覧の索引で「季語」を探すと、季節ごとの季語がズラッと並んだページにたどり着けるはずです。便覧を持っていない生徒は、スマホなどを使って「俳句 季語」と検索すれば、季語一覧のページがいくつもヒットします。これらのページから、気に入った季語を選べばOKです。

一方、短歌には季語が必要ありませんが、季節と絡めて作った方が楽です。したがって、短歌を作る場合も季語を決めることをお勧めします。

さて、夏休みの宿題だと、「夏」がテーマである場合がほとんどです。本記事では、「噴水」という夏の季語を使って、短歌と俳句を作ります。

【STEP2】季語からのイメージを箇条書きする

【STEP1】で決めた季語からイメージを膨らませていきます。その際、「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「どのように」「どうした」という5W1Hを箇条書きしていくといいでしょう。

季語からのイメージは、実体験でも創作でも構いません。とにかく思いついたことをどんどんメモしていきます。

たとえば、「噴水」という季語から、僕は、次のような場面をイメージしました。

  • いつ … 真夏の昼間
  • どこで … 公園の噴水
  • 誰が … 五歳くらいの子ども
  • 何をどのようにどうした … 勇気を出して、吹き上がる水をつかもうとしている

もっとも、このようにイメージを膨らませるのが苦手な生徒も多いはずです。そんな生徒たちは、再びスマホなどを使ってネット検索を行いましょう。

「噴水」で画像検索してみてください。すると、噴水に関連する画像がズラッとヒットします。たとえば、写真ACで「噴水 子供」を検索すると、いくつもヒットした画像の中に、僕の「噴水」のイメージにぴったりな画像がありました。

短歌や俳句の作り方はとても簡単!小学生にもわかりやすい3STEP

このように画像検索を利用すれば、自分の頭で想像しなくても、季語のイメージを膨らませることができます。

【STEP3】短歌や俳句を作る

【STEP2】の箇条書きから、五音と七音に合うように言葉を取捨選択します。

たとえば、「噴水で遊ぶ」だと八音になるのでNGです。一方、「噴水で子どもが遊ぶ」だと、「噴水で」が五音、「子どもが遊ぶ」が七音で良さそうです。

もし、どうしても五音と七音が厳しい場合は、「~だなぁ」という感動(詠嘆)を表す助詞を使います。具体的には、俳句の世界で切れ字と呼ばれている「や」「かな」が使いやすいです。「噴水や(=噴水だなぁ)」「子どもかな(=子どもだなぁ)」のように字数を稼げます。

短歌を作る

短歌は五七五七七の三十一字なので、情報を多めに盛り込めます。したがって、「情景」と「感情」の両方を盛り込むといいでしょう。

「噴水」の例でいえば、情景は、「子どもが、吹き上がる水をつかもうとしている」という部分です。一方、感情は、「子どもが勇気を出す」という部分です。「真夏の昼間」「公園」という情報は、「子どもが噴水遊びをしている」という情報から想像できるのでカットします。

というわけで、次のような短歌を作りました。

噴水を つかもうとして 手を伸ばす 幼子(おさなご)の目に 光が宿る

「幼い子ども」であることを強調するため、「幼子(おさなご)」という言葉を使いました。また、「勇気を出す」をそのまま書くのではなく、「目に光が宿る」という比喩で表現しました。

短歌を作る場合、「こうでなければならない」というルールに縛られる必要はありません。情景だけを詠んでもいいし、感情だけ詠んでもOKです。

俳句を作る

俳句は五七五の十七字で、季語でも字数を消費するので、盛り込める情報はかなり少なくなります。したがって、「感情」をばっさり切り捨てて「情景」だけを詠むのがいいでしょう。

というわけで、次のような俳句を作りました。

噴水を つかもうとする 小さな手

「小さな手」という名詞で終わっているので、体言止めになっています。この「小さな手」の中に、「幼い子ども」のイメージをこめてみました。

短歌や俳句を作って国語力を育む

短歌や俳句は、「季語→イメージ→短歌・俳句」の3ステップで作れます。それほど難しくないと思います。(短歌や俳句の作り方をきちんと学びたい人は、下で紹介している本を読みましょう)

さて、短歌や俳句を作ることは、国語力を育む訓練にもなります。長い文章を読んだり、誰かの話を聞いたり、ニュースを聞いたりした後、そこから得た情報を五七五七七にまとめてみます。可能ならば、五七五に更に縮めます。

短歌や俳句のような短い文章で「最も大事なこと」を表現できるようになれば、国語の読解力や記述力、要約力などもグーンとアップします。

トップ画像=フリー写真素材ぱくたそ / モデル=きせんひろみ

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コメント

  1. 匿名 より:

    ありがとう

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