次の問題を考えていきます。
下図のように、重さの違うおもりAとBを棒につるしました。そして、この棒をばねはかりにつるしたところ、ばねはかりが300gを示してつり合いました。おもりAの重さが180gで、棒の重さは考えないものとすると、図の□は何cmになりますか。
未知のおもりの重さを求める解法
今回の問題では、おもりBの重さが分かりません。こういう場合は、力のつり合いから、未知のおもりの重さを求めてしまいます。
下向きの力であるおもりAとBと上向きの力であるばねはかりに着目して、力のつり合いの式を作ります。ここでは、Bの重さを△gにしました。
180+△=300
△=300-180=120(g)
続いて、モーメントのつり合いの式を作ります。ここでポイントとなるのは、好きな点を支点にしてOKということです。今回は、ばねはかりの点を支点(赤い▲)にしました。
ちなみに、支点に働く力(重さ)は無視して構いません。というのも、支点との距離が0なので、支点のモーメントは必ず0になるからです。
青い矢印(反時計回り)と赤い矢印(時計回り)のモーメントが等しいので、次の式が成り立ちます。
180×□=120×60
□=7200÷180=40(cm)
未知のおもりの重さを求めない解法
今回の問題では、おもりBの重さを求める必要がありません。こういう場合は、おもりBの点を支点(赤い▲)にします。未知のおもりの重さを求める必要がない場合、重さの分からないおもりの点を支点にすると簡単です。
上図のように、青い矢印(反時計回り)と赤い矢印(時計回り)のモーメントが等しいので、次の式が成り立ちます。
180×(□+60)=300×60
180×□+10800=18000
180×□=18000-10800
□=7200÷180=40(cm)
当然ですが、未知のおもりの重さを求めた解法と答は同じです。ただし、支点の位置を変えると、力の向き(反時計回り・時計回り)や力のかかる点と支点との距離が変わります。このことに注意して立式しましょう。
次のページでは、複雑なてこの応用問題にチャレンジします。
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