私は20年以上子どもの教育に関わってきました。
その中で一番嬉しかったのは、生徒が第一志望に合格したときでも、偏差値が10アップしたときでも、定期テストの点数が前回より数十点上がったときでもありません。
それよりも嬉しかったのは、生徒が学校の先生などに評価され、そのことを生徒本人や保護者などから教えてもらったときです。
私は、生徒がたくさんの人たちから高く評価されるようになってほしい、と思って指導してきました。
高校や大学で高く評価された生徒たち
昨年の冬休み、久しぶりに指導した高校2年生が私に報告してくれました。
前回の数学のテストで100点だったんです!
それから、私が書いた数学のレポートが研究授業で使われて、すごく褒められたんです!
彼女は、私がおすすめした塾に通って、大学受験に向けて頑張っています。そのため、私が直接教えることはほぼありません。
しかし、数学の基礎を学校や塾よりも前に先取りで教えたのは私です。(ちなみに、冬休みでは、複素数平面の基本的を教えました)
彼女は小学6年から私の指導を受けていて、私にかなりきついことを言われた時期もありましたが、最終的には「数学が好き」と言って前向きに取り組んでくれるまでになりました。
地元にいた頃、私が一番手をかけた生徒は東京理科大に進学しました。彼は大学で教授から「君は理系なのに文章が上手い」と褒められたそうです。
私は彼の英語や数学などを教えていましたが、英語では和訳や要約などを徹底的にやらせました。それが、彼の日本語能力の飛躍的な向上に役立ったのでしょう。
私の指導だけでなく、学校との相性など、いろいろな要因があって、彼らに対する高評価につながっています。だから、私の実績がどうこうと言うつもりはありません。
そうではなく、私のもとを離れた生徒たちが、学校の先生をはじめとしたたくさんの人たちから評価されて活躍しているのを、私はとても嬉しく思っています。
小学生の粗暴な言動が落ち着くまで
何年も前は、公立小学校に通う、中学受験しない小学生たちを何人か教えていた時期もありました。
「割り算がわからない」「分数がわからない」といったレベルからスタートした生徒たちもいましたが、彼らの中には、学校で粗暴な言動の目立つ生徒もいました。
しかし、私が、算数だけでなく、授業や日常生活でどうすれば評価されるのかもいろいろ教えていく過程で、わかることやできることが増え、学校での彼らの態度が良くなっていったようです。
ある生徒のお祖母さんが嬉しそうに私に報告してくれたことがあります。
●●(生徒名)が、「最近は落ち着いてきた」って、先生から褒められたんですって。
こうして落ち着いた生徒たちは、中学以降も勉強で困らず、部活や課外活動などで活躍することも多く、高校受験では第一志望に合格していきました。
韓国人の小学生を教えていた時期もありました。
彼は、日本語が流暢ではありませんでしたが、日本の小学校に通っていました。授業では、国語も算数もよくわからないことが多かったようです。
ただ、腕力が強かったので、クラスメイトに暴力をふるうこともあるとのことでした。
私は彼に国語や算数を教えながら、「何かあっても暴力をふるってはいけない」と何度も話しました。
彼は、国語や算数などでわかることやできることが増えるにつれて、粗暴な部分が減ってきました。わからないことが多くて、他人との意思疎通が難しいから、暴力をふるっていたのだと思います。それが解消されたのでしょう。
結局、彼は韓国に戻ってしまいました。しかし、日本の小学校で、彼が多少なりとも楽しい思い出を作れたのは、私にとっても嬉しいことでした。
強い個性と、他人から「可愛がられる」素質
当たり前ですが、私の指導ですべての生徒たちが上手くいったわけではありません。
私がきつい態度を取り過ぎたため、契約解除になった生徒もいます。逆に、口うるさく注意しなかったけれども、成績がさっぱり上がらず辞めていった生徒もいます。
彼らをどう指導すればよかったのかは今でも考えます。考えても仕方ないことではありますが……。
他にも、私が最初から最後まで叱ることなく指導した生徒たちもいます。
彼らには強い個性がありましたが、学校の先生を含む他人から「可愛がられる」素質もありました。
彼らは進級や受験で特に問題なさそうだったので、僕はできるだけ彼らの個性を尊重しました。
本当は、全ての生徒について、彼らと同じように指導できればよかったのでしょう。そうできなかった自分の未熟さと無能さを反省しています。
現在指導中の最後の生徒たちについても、たくさんの人たちから評価され、学校生活で、そして、その後の人生全般で活躍できるよう、私は尽力するつもりです。


コメント