中学生にとって、夏休みの作文課題の中で一番厄介なのが「税についての作文」です。
税金についてよく知らない中学生は、「何を書けばいいの?」と大混乱です。そんな中学生のために、「税についての作文」の書き方を伝授しましょう。
【STEP 1】結論を決める
以下の記事でも書いた通り、作文では、結論を先に決めることが大切です。
「税についての作文」では、どのような結論が好ましいのでしょうか?
「税についての作文」を主催する国税庁のHPから、ヒントになりそうな言葉を引用します。
将来を担う中学生の皆さんが、身近に感じた税に関すること、学校で学んだ税に関すること、テレビや新聞などで知った税の話などを題材とした作文を書くことで、税について関心を持ち、正しい理解を深めていただくという趣旨で実施しているものです。
国税庁のいう「正しい理解」とは、国税庁の理想とする優等生的な理解だと考えてください。この理解から導き出されるのは、たとえば、次のような結論です。
- 税金をしっかり納めるべきだ。
- 税金は国民全員のためにある。
- 税金を無駄遣いしてはいけない。
「税金を無駄遣いしてはいけない」という結論を書く場合は注意が必要です。あまりに過激なことを書くと、怒られる可能性が高いからです。
「国会議員が多過ぎるので定数を削減しろ!」「オリンピックは無駄なので中止しろ!」など、いくら真実……いえ、思い込みで他者を批判してはいけません。まして、「国税庁主催で作文大会を開催すること自体、税金の無駄遣いです!!」と本当のことを書くのはNGですよ(笑)。
というわけで、マイナスイメージを伴わない結論が理想的です。
【STEP 2】体験談を書く
以前、ある生徒との間で、次のような会話がありました。
生徒「先生。『税についての作文』には何を書けばいいんですか?」
僕「税金について、ご両親と話したことはないかい?」
生徒「ええっと……あっ、『タバコの値段の半分以上が税金だ』って、お父さんがグチってました!」
僕「おっ、いいネタ持ってるね!それで作文を書いてみたら?」
この会話の中に、「税についての作文」の体験談を決めるヒントがあります。
「税についての作文」というと、何か特別な体験談を書かなければいけないような気がします。中学生にとって、税が身近な存在ではないからです。
しかし、そんな「税についての作文」でも、体験談は身近なところから探すべきです。学校の公民の授業で習ったこと、身近な大人から聞いた話、税金が使われている施設を利用しての感想などから材料集めをします。
- 買い物のときに払う消費税は何に使われるか?
- タバコやお酒にかかる税金はどのくらいか?
- 学校や図書館などの運営資金はどこから出ているか?
- 道路や公園などを整備できるのはどうしてか?
いろいろなテーマで書けそうですね。あまり難しく考えないことがポイントです。
そうはいっても、自分で何も思いつかないときは、身近な大人に相談しましょう!!
【STEP 3】文章構成を考える
結論と体験談を決めたら、いきなり書き始めるのではなく下書きをします。
下書きは箇条書きにします。原稿用紙に下書きする必要はありません。下書きの目的は、作文全体の文章構成を決めることだからです。どんなことを何行くらい書くかという具体的な指針が無いと、1200字(400字詰め原稿用紙3枚分)はなかなか埋まらないものです。
というわけで、「税についての作文」では、次のような文章構成が書きやすいと思います。
- 税に関する体験談・見聞
- 税について学んだこと
- 1と2を踏まえた一般化
- 税に対する自分の意見
この文章構成に則った作文の例を次のページで紹介しますね。参考にしてください(ただし、パクリはNGですよ。最近は、作文がパクリでないか、学校などが厳しくチェックしているようです。パクリがばれてマズイことになっても、僕は責任を負いません(笑))。
作文では「いい子ちゃん」を演じる
「税についての作文」を書く際に最も大切なのは、「いい子ちゃん」を演じることです。国税庁が理想とする「正しい理解」をきちんと示しましょう。
「いい子ちゃん」を演じることに嫌悪感を抱く中学生も多いと思います。だからといって本音をぶちかますと、「書き直し」や「平常点マイナス」のペナルティを課されるおそれがあります。たかが「税についての作文」ごときで、わざわざ敵を作る必要はありません。議論の場が用意されていないのなら尚更です。
本音を隠して建前を書くスキルは、大人になってからも役立ちます。その練習だと思って、「税についての作文」を書きましょう。
トップ画像=フリー写真素材ぱくたそ
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コメント
パクりたくなる、、、、
すごく分かりやすくて参考にさせていただきました!
ありがとうございます
お役に立てて何よりです!
パクっていただいても構わないのですが、おそらくバレると思います(笑)
ご自身の体験に置きかえながら例文を書き直せば、立派な作文になるはずです。
頑張ってください!