国語の記述問題にはルールがある?対比に着目した要約のコツを解説

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みみずく戦略室
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対比をまとめる記述問題の解法(応用)

問一(2)は、1つの段落の内容をまとめるだけでした。しかし、問二は、複数の段落の内容をまとめる必要があります(字数的にそう考えましょう)。そのため、難易度が少しアップしますが、原理原則から考えれば決して難しくありませんよ。

問二の問題文は「遺伝子組み換えについて、賛成派と反対派はそれぞれどのように考えますか」なので、「遺伝子組み換えに対する賛成派と反対派の考えの違い」が答えるべきものだと分かります。したがって、「遺伝子組み換えは…賛否両論があります」と書かれている4段落以降から、「賛成派」「反対派」という言葉をそれぞれ探します。

第5段落の2文は「賛成派は…。一方、反対派は、~」と書かれているので、「一方」の前後から「賛成派」「反対派」それぞれの要素を集めます。「賛成派」の主張は「農作物を育てるのが楽になって収穫量が増える」です。一方、「反対派」の主張は「安全性への不安」ですが、これだけでは漠然とし過ぎています。「安全性への不安」を詳しく説明したのは第5段落最終文で、「遺伝子組み換え食品が健康におよぼす影響がよく分かっていない」ことが「不安」の原因とされています。したがって、「健康におよぼす影響がよく分かっていないため安全性に不安がある」とまとめます。

続く第6段落は、「自然環境への影響」に関する議論です。この段落も、「一方」の前後をそれぞれまとめます。「反対派は、このことを心配します」という第3文の指示内容は第2文なので、「反対派」の主張として「強力な動植物が作られると、それが他の動植物を絶滅させるかもしれません」を要素として抜き出します。一方、第4文は「賛成派」の主張は、「遺伝子組み換えによって農薬を使う量が減るので、むしろ環境に優しい」です。

以上をまとめると次の表のようになります。

人類にとってのメリット・デメリット 環境への影響
賛成派 農作物を育てるのが楽になって収穫量が増える。 農薬を使う量が減るので環境に優しい。
反対派 健康におよぼす影響がよく分かっていないため安全性に不安がある。 強力な動植物が他の動植物を絶滅させるかもしれない。

問題文には「遺伝子組み換えについて」とあるので、答案をまとめる際は「遺伝子組み換え」という言葉を入れなくてOKです。「遺伝子組み換え」という言葉を入れて字数稼ぎするのではなく、必要な要素を過不足なく盛り込むことが大切ですよ。

こうしてまとめたのが、次に(解答例)です。字数が120字あるので、1文にまとめるのではなく、2文に分けました。それぞれの文は「人類にとってのメリット・デメリット→環境への影響」という順番で要素を並べています。

「賛成派は…だが、反対派は~。そして、賛成派は■■だが、反対派は▲▲。」と書く生徒が多いですが、これは良くない書き方です。「賛成派」「反対派」それぞれをまとめて、「賛成派は…で、■■。一方、反対派は~で▲▲。」と書くべきです。

(解答例)賛成派は、農作物を育てるのが楽になって収穫量が増えるのはメリットであり、農薬を使う量が減って環境に優しいと考える。一方、反対派は、健康への影響が分からないため安全性に不安があり、強力な動植物が他の動植物を絶滅させるかもしれないと考える。

字数の多い記述問題も簡単に書ける

今回の問題は、「対比をまとめやすいように」という配慮のもとで僕が作ったオリジナル問題です。そのため、あまり難しくなかったと思います。

一方、実際の入試問題では、答案に盛り込むべき要素の取捨選択や要素の論理関係を文章化する段階で、もう少し工夫が必要になることでしょう。しかし、対比のまとめ方は今回の問題と同じです。

答えるべきものを把握する→ヒントとなる言葉を探す→解答の要素となる部分を抜き出す→要素の論理関係を考える」という順番で取り組めば、字数の多い記述問題も簡単に書けるようになりますよ。

トップ画像=Pixabay

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