家庭教師指導で親御さんからよく聞く悩みの一つに、「子どもの字が汚い」があります。
本当にグチャグチャな文字や式を書く中学受験生もいて、塾の授業を記録したノートが復習に役立たないことも少なくありません。
親御さんは、判読不能なノートを見るだけでもイライラするのに、お子さんに授業の内容を聞いても「わからない」と言われ、怒りが爆発して……。
「ノートをきれいに書きなさい!」と怒鳴ってしまうこともあるでしょう。
しかし、親御さんが感情的になっても、お子さんのノートを取る技術や字を書く技術が向上するわけではありません。
むしろ、お子さんが反発して逆効果になることすらあります。
こうした悪循環を断ち切るためにも、ChatGPTなどのAI家庭教師にお子さんのノートを評価してもらいましょう。
AI家庭教師はどんなノートでも褒めてくれる
僕は「褒めて伸ばす」ことが必ずしも正しいとは思いません。
一方で、親御さんが「子どもに褒めるところがない」と嘆くのも違うと思います。
確かに、ミミズがのたくったような、嵐が吹き荒れた後のような、汚すぎるノートには「褒めるところがない」ように見えます。
しかし、そういうノートをスマートフォンで写メって、AI家庭教師に読み込ませてみましょう。
AI家庭教師はどんなノートにも褒めるポイントを見つけてくれます。しかも、1つだけでなく、いくつも見つけてくれるから驚きです。
たとえば、中学受験生によくあるのが、答えと雑な筆算しか書かれていない算数ノートです。
このタイプのノートを見たAI家庭教師は、次のように褒めました。
さらに、別のノートは、完全に字が崩壊していて、最初の一行以外は全く読めません。
このノートについても、AI家庭教師は次のように褒めました。
親御さんの説明によると、お子さんは授業中に右手を負傷し、左手でノートを書いたそうです。
小学生は算数の授業中にケガをすることがよくあるので、僕は思わず頷いてしまいました(笑)
というのはさておき、褒めるポイントの最後の一文は、お子さんが頑張って左手でノートを取ったのを知っているかのようです。
最後に、書字障害(ディスレクシア)のお子さんが国語の授業中に取ったノートもAI家庭教師に見てもらいました。
親御さんは「ここまで苦しい思いをさせてノートを取らせる意味があるのか?」と問題提起していて、本当にその通りだと思います。
ただ、こうした状況でも、AI家庭教師ならば前向きに評価してくれます。親御さんも、この評価を見れば、心が落ち着くのではないでしょうか?
改善のためのアドバイスは一つに絞ってもらう
親御さんは、AI家庭教師にお子さんのノートを褒めてもらった後、改善のアドバイスも聞いてみましょう。
ただし、AI家庭教師に複数のアドバイスを求めると、凄まじい量のダメ出しが返ってきます。
これらをそのままお子さんに見せたら、お子さんのやる気を確実に奪います。さらに、親御さん自身もますますネガティブな気持ちになるでしょう。
そのため、AI家庭教師にアドバイスを一つに絞ってもらうのがコツです。
実際に、上で紹介したノートへのアドバイスを見てみましょう。
答えと雑な筆算しか書かれていない算数ノートへのアドバイスは次の通りです。
次に、字が完全に崩壊していたノートへのアドバイスです。
最後は、書字障害のお子さんのノートへのアドバイスです。
文字が判読不能なノートに対しても、「字をきれいに書きましょう」「字をていねいに書きましょう」ではなく、「読める字で書く」「少し大きめにはっきり書く」という具体的なアドバイスになっているのがポイントです。
親御さんはお子さんのノートを見て、「字をきれいに書きなさい」「字をていねいに書きなさい」と叱りがちです。
しかし、その「きれい」「ていねい」がどういう状態なのかがはっきりしないと、お子さんも改善のしようがありません。
親御さんは、AI家庭教師の具体的な指摘を参考にして、自分も具体的なアドバイスを心掛けるとよいでしょう。
「子どもの字が汚い」ことは本質的な問題か?
僕は、家庭教師先で保護者から「子どもの字が汚い」という相談を受けて、「別に汚くないですよ」と話すことが多々ありました。
確かに、生徒のノートを見ると、字が歪んでいたり、マスからはみ出していたりして、決して「美しい字」ではありません。
しかし、僕は、判読できるのであれば、「汚い字」とは考えません。保護者が理想とする「きれいな字=美しい字」も目指しません。
書写の授業なら字の美しさも評価対象ですが、それ以外の科目では字が美しいかどうかはどうでもいいことです。読めれば全く問題ありません。
逆に、一つ一つの字は形が整っていても、読みにくい場合は注意しました。
たとえば、字と字の間隔が狭い、字が小さすぎる、薄いなどは、改善した方がよいでしょう。採点者によっては、これらを減点対象にするからです。
僕は大学時代、複数の試験で「小さい字や薄い字は採点しない」という注意書きを見ました。高齢の教授たちには、読めない字を頑張って判読する気力がないのです(笑)
とはいえ、あまりにも汚い字については、僕も生徒に注意していました。
僕が「君の書いた字が全然読めない。楔形文字を書かないで」と言うと、生徒は「読めますよ。ほら、これは『3』で、これは『数』で、これは……えっと、何だろう?」と自分でも読めていませんでした(笑)
ただ、この生徒は試験のときは読める字を書いていたので、僕もそれほどうるさくは言いませんでした。
注意やアドバイスをするにしても、笑いが起こるような雰囲気を作ってからにした方が、お子さんも受け入れやすくなります。


コメント