「国語ができない」と悩む中学受験生は少なくありません。特に、理系的思考に強い男子の多くは物語文を苦手とします。
特に恋愛小説は鬼門です。異性に全く興味がないため、男女の心の機微が全く理解できません。
このような「酷語男子」を救うのにも、ChatGPTなどなどのAI家庭教師は大いに力を発揮します。
AI家庭教師が物語文をあっという間に書き上げる
AI家庭教師はさまざまなテーマやジャンルの物語文をあっという間に書き上げてくれます。
たとえば、電車好きの小学生男子を読者として想定し、AI家庭教師に「電車をテーマにした恋愛小説」を執筆してもらいました。それが以下の物語文です。
日曜日の午後、そうたは駅のホームで電車を待っていた。今日は一人で、となり町の図書館へ行く日だった。電車が好きなそうたは、ホームに入ってくる銀色の車両を見るだけで、少しうれしくなる。
すると、向こうのベンチに、見たことのある女の子がいた。
「あ……」
同じクラスの、ゆいだった。ゆいは本をひざにのせて、時刻表を見上げていた。学校ではよく見かけるけれど、二人で話したことはあまりない。そうたは急にどきどきして、目をそらした。
電車がホームにすべりこんできた。ドアが開いて、人が乗りこむ。そうたが座席にすわると、少しして、ゆいが向かい側に座った。
「そうたくんも、図書館に行くの?」
先に声をかけてきたのは、ゆいのほうだった。
「う、うん。電車の本、見ようと思って」
「ほんと? わたしも本を借りに行くの。毎週行ってるんだ」そう言って笑った顔を見て、そうたは胸の中があたたかくなった。学校で見るときより、ゆいが少しちがって見えた。
電車はごとん、ごとんと音を立てながら進んでいく。窓の外には、川と、まだ少しだけのこった桜が見えた。
「そうたくんって、電車くわしいよね」と、ゆいが言った。
「べつに、そんなでもないよ」
「この前、遠足のとき、先生が乗りかえでまよってたのに、すぐわかったじゃない」
「たまたまだよ」そうたは耳が熱くなった。ほめられるのはうれしいけれど、ゆいに言われると、いつもよりもっと落ち着かない。
「ゆいさんは、本が好きなんだね」
「うん。物語が好き。読むと、知らない場所に行った気分になれるから」
「それ、電車にちょっと似てるかも」
「どうして?」
「電車も、知らない場所に連れていってくれるから」ゆいは「たしかに」と言って、くすっと笑った。
そのとき、電車が少し大きくゆれて、ゆいのしおりが本から落ちた。そうたはすぐに立ち上がって、それを拾った。青い色の、細長いしおりだった。先には小さな星がついている。
「ありがとう」
「どういたしまして」そうたはしおりをわたしながら、星のゆれる先を見ていた。なんだか、その小さな飾りまできれいに見えた。
図書館のある駅に着くと、二人はいっしょに改札を出た。春の風が、駅前の花だんをふわっとゆらした。
「そうたくん、よかったら帰りも同じ電車で帰る?」
ゆいがそう言ったので、そうたは一瞬、聞きまちがいかと思った。
「いいの?」
「うん。本の話、もっとしたいし。電車の話も聞きたい」その言葉だけで、今日は朝よりずっと明るい日になった気がした。
図書館では、二人は別々の棚へ向かった。でも、ときどき目が合うと、なんとなく笑ってしまう。帰りの時間になると、ゆいは文庫本を二冊、そうたは電車の本を三冊持って、また駅へ向かった。
帰りの電車は、行きより少しすいていた。二人はならんで座った。
「そうたくんは、大きくなったら電車の仕事したいの?」
「まだわからない。でも、駅とか電車を見るのはずっと好きだと思う」
「いいね。好きなものがあるのって、すてき」そうたは返事のかわりに、窓の外を見た。夕方の光が線路を金色にしていた。言葉にすると、何かがあふれてしまいそうだった。
最寄り駅に着くころ、ゆいが言った。
「来週も図書館、行くよ」
「ぼくも行こうかな」
「じゃあ、また会えるね」ドアが開き、ホームに春の風が入ってきた。
そうたは降りる前に、小さく「うん」と答えた。
それだけなのに、胸の中では、電車が駅を出るときみたいに、何かが静かに動きはじめていた。
無理やり「電車×恋愛」にしましたが、それなりに自然な物語文だと思います。
ゆいが「よかったら帰りも同じ電車で帰る?」と誘うシーンや、電車が揺れてしおりが落ちるシーンなど、そうたとゆいの関係が縮まっていく流れに電車を上手く使っています。
- 春の風が、駅前の花だんをふわっとゆらした。
- 夕方の光が線路を金色にしていた。
- ドアが開き、ホームに春の風が入ってきた。
情景描写も、二人の関係を暗示する効果を発揮しています。電車にしか興味のない酷語男子は、果たしてこれらの描写を理解できるでしょうか?(笑)
選択肢問題の難易度を柔軟に変えられる
上の物語文を本文とした心情問題もAI家庭教師に作ってもらいました。
物語のはじめのほうで、そうたが駅のホームでゆいを見かけたときの気持ちとして、もっとも合うものを一つ選びなさい。
ア ゆいに会えてうれしいが、少し緊張している。
イ ゆいに気づかれないように、腹を立てている。
ウ 図書館に行けなくなるのではないかと心配している。
エ ゆいと話したくなくて、がっかりしている。
「その言葉だけで、今日は朝よりずっと明るい日になった気がした。」とありますが、このときのそうたの気持ちとして、もっとも合うものを一つ選びなさい。
ア 図書館で読みたい本が見つかりそうで安心した。
イ ゆいに帰りもいっしょにと言われて、とてもうれしくなった。
ウ 電車がすいていて、静かに帰れそうでほっとした。
エ 駅前の花だんがきれいで、楽しい気分になった。
物語の終わり近くで、そうたがゆいの言葉に「返事のかわりに、窓の外を見た」のはなぜですか。もっとも合うものを一つ選びなさい。
ア 外の景色に夢中で、ゆいの話を聞いていなかったから。
イ ゆいの気持ちがわからず、こわくなったから。
ウ うれしくて、気持ちをうまく言葉にできなかったから。
エ もう話すことがなくなり、退屈していたから。
答えは①ア、②イ、③ウです。
さすがに簡単すぎるとは思いますが、本当に重症な酷語男子には、このレベルから始めてもよいかもしれません(笑)
とはいえ、これでは組分けテストや模試などの練習にはならないので、AI家庭教師に問題を作り直してもらいました。
本文の同じ箇所について、同じ気持ちを問う問題です。しかし、選択肢の文を長くすることと、本文中の事実関係の誤読に基づく誤りの選択肢を入れたことで、グッと難しくなりました。
物語のはじめのほうで、そうたが駅のホームでゆいを見かけたときの気持ちとして、もっとも適切なものを一つ選びなさい。
ア 同じクラスのゆいを思いがけず見つけてうれしい気持ちはあるが、学校ではあまり話したことがないため、どう接してよいかわからず、とっさに目をそらしてしまった。
イ ゆいが一人でベンチに座っているのを見て、図書館へ行く予定が変わってしまうのではないかと不安になり、話しかけるきっかけを失って気まずくなった。
ウ ゆいが時刻表を見ていたので、電車に乗り遅れそうで困っているのだと思い、自分が助けなければならないと考えて、少し緊張しながら様子を見ていた。
エ ゆいが本を読んでいる姿を見て、学校で見かけるときより近寄りがたく感じ、自分とは気の合わない相手かもしれないと思って声をかけるのをやめた。
「その言葉だけで、今日は朝よりずっと明るい日になった気がした。」とありますが、このときのそうたの気持ちとして、もっとも適切なものを一つ選びなさい。
ア ゆいから帰りも同じ電車で帰ろうと言われ、自分もいっしょにいたいと思われているように感じて、うれしさと少しの信じられなさがいっしょにこみ上げた。
イ 図書館では別々に行動することになりそうだったので少しがっかりしていたが、帰りの約束ができたことで、その残念さを打ち消すほど気持ちが軽くなった。
ウ 駅前の花だんや春の風の心地よさに気持ちがほぐれ、ゆいと話した内容よりも、その場の明るい景色に心を動かされて、自然と楽しい気分になっていった。
エ 自分からは言い出せなかったものの、本当は図書館に行かずにすぐ帰りたいと思っていたので、帰りの電車の時間がはっきりしたことで安心し、ほっとした気持ちになった。
③ 問題3
物語の終わり近くで、ゆいに「いいね。好きなものがあるのって、すてき」と言われたあと、そうたが「返事のかわりに、窓の外を見た」理由として、もっとも適切なものを一つ選びなさい。
ア 自分の好きなものをゆいに認めてもらえたことがうれしく、その気持ちをそのまま言葉にすると照れてしまいそうだったので、あえて外を見て気持ちを落ち着けようとした。
イ 将来のことを聞かれてもまだはっきり決まっていないことを気にしており、電車の仕事をしたいと期待されるのが重く感じられて、話題を終わらせるために視線を外へ向けた。
ウ 夕方の線路が金色に見えたことで、ゆいとの会話よりも車窓の景色に強く心をひかれ、そのまま話を続けるより静かに景色を見ていたい気持ちが勝った。
エ ゆいが自分の好きな本の話をしたあとだったので、今度は自分も何か立派なことを言わなければならないと思い、言葉を探すために窓の外を見ながら考えこんでしまった。
なぜか正解は全てアです。
AI先生に頼めば解説も作ってもらえるので、それを見ながら、親御さんはお子さんに説明してあげるとよいでしょう。
他にも、抜き出し問題や記述問題なども作ってもらえます。いろいろなパターンの問題を量産できるのも、AI家庭教師の強みです。
「電車×恋愛」の物語文をイラスト化すると?
僕の個人的なおすすめとしては、AI家庭教師に本文をイラスト化してもらうことです。
ただし、ChatGPTはイラストに文字を書き込むのが苦手なので、一切文字のないイラストを作らせます。
今回の物語文のイラストは以下です。

物語文の「そうたが座席にすわると、少しして、ゆいが向かい側に座った。」という設定に合っていませんが、細かいことは気にせず、これで良しとしましょう(笑)
このイラストには、大きく3つの場面が描かれています。
親御さんはお子さんに「これらの場面で、そうたとゆいが何をしたのか?その結果、二人の気持ちがどう変化したのか?」を説明させてみましょう。
- それぞれの場面について、物語文に合うように説明できるでしょうか?
- 親御さんが理解できるように、論理的に、適切な言葉を使って説明できるでしょうか?
お子さんに問題を解かせて終わりにせず、ここまでやらせてみると、お子さんの国語力は大きく伸びるはずです。
物語文が苦手な酷語男子に必要なのは、ひたすら心情をパターン暗記することです。
AI家庭教師は、算数の数値替え問題のように、物語文も、それを基にした心情問題も、さらにはイラストも量産して、パターン暗記を強力にサポートしてくれます。


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