過去問分析で受験勉強のゴールを定める
過去問は志望校からのメッセージです。「我が校では、こういう方針で、こういう出題をしますよ」と具体的に教えてくれます。
そのような過去問を実力テスト代わりに使用するだけではとてももったいないですね。過去問は、志望校の出題傾向を分析するために使ってこそ、その真価を発揮します。
入試問題の形式と出題範囲
大学受験で厄介なのは、大学ごとに入試問題が大きく異なるところです。解答形式だけでも、大きく分けて次の2種類があります。
- マークシート式(客観式):複数の選択肢が与えられていて、受験者はその中から正解を選ぶ試験形式。
- 記述式:空欄やマス目の解答欄が与えられて、受験者はそこに解答を記入する形式。
センター試験や多くの私立大学で採用しているマークシート方式です。一方、国公立大学2次試験でメインとなるのは記述式です。
文系と理系で試験問題が全く違う
同じ大学の試験問題でも、文系と理系とで出題範囲や難易度、配点などが違っています。このことを知らずに受験勉強をすると無駄が多くなってしまいます。僕の大学受験を例に見てみましょう。
僕が受験した当時の東北大学は、文系数学の出題範囲が数学ⅠAⅡBだけで、その中でも「数列」と「複素数平面」は除外されていました。一方、「場合の数・確率」はほぼ毎年出題されていました。
僕は、「数列」と「複素数平面」はほとんど勉強せず、「場合の数・確率」の問題を重点的に解きました。市販の問題集を演習する場合、「数列」と「複素数平面」のページは飛ばしました。その代わり、「場合の数・確率」だけを扱った問題集を別に購入して何度も繰り返し解きました。
僕の例からも分かる通り、過去問の分析結果を通して受験勉強のゴールを定めれば、「何を重点的に勉強して、何を勉強しなくていいか?」が明確になるのです。
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