【受動態】時制・助動詞・主語を変えて受け身の文を書きかえるコツ!

みみずく先生のプロ家庭教師&ライター奮闘記英語

高校英文法では、受動態(受け身)のさまざまな時制が登場します。英語が苦手な生徒たちはここで混乱します。彼らが悩む原因を分析し、受動態の時制について考えます。

文法書のせいでパニックに陥る生徒たち

まずは問題を見てみましょう。

次の文を下の指示に従って書き換えなさい。

This book is read by him.

(1) 過去形にしなさい。

(2) will を使って未来形にしなさい。

(3) 現在完了形にしなさい。

(4) 現在進行形にしなさい。

(5) 主語を These books にしなさい。

この問題で「あれぇ?」となってしまう生徒たちが少なくありません。それもそのはず、ある文法書では、受動態のページに次のことが列記されています。

  • 未来のことは<will+be+過去分詞>
  • 進行形は<be動詞+being+過去分詞>
  • 完了形は<have been+過去分詞>
  • <助動詞+be+過去分詞>

公式のようなものをズラズラ書き並べられたら、多くの生徒たちは「覚えきれない」とパニックに陥ります。そんな彼らに受動態の時制を教える場合、ちょっとしたコツがあります。

受動態は“be動詞+p.p.(過去分詞)”です。このことを分かっているなら、次のことだけ覚えておけばOKです。

受動態の文で時制・助動詞・主語の影響を受けるのはbe動詞だけ。p.p.は一切変化しない。

これをもう少し詳しく説明しますね。

受動態の文で時制・助動詞・主語の影響を受けるのは?

前ページの問題では、もとの文の “is read” の”is” だけが ”will be” や “is being” に変化します。”read” は過去分詞のままで、時制や助動詞などの影響を一切受けません。

このことを理解した上で、前ページの問題の解答を見てみましょう。

(1) This book was read by him.

(2) This book will be read by him.

(3) This book has been read by him.

(4) This book is being read by him.

(5) These books are read by him.

難しくありませんよね?

これらの変形をスムーズにできないならば、be動詞や時制の知識が抜けている可能性を疑いましょう。そういう場合は、受動態で悩むのではなく、あやふやな分野をもう一度見直すことが大切です。

根拠のない思い込みが混乱の原因に

生徒たちの中には、根拠のない思い込みが原因で混乱する生徒もいます。彼らの思い込みには、たとえば次のようなものがあります。

  • be動詞はing形にならない!
  • be動詞の前に助動詞を置けない!
  • “is being” は、be動詞が2つ続くのでオカシイ!
  • “been read” は、過去分詞が2つ続くのでオカシイ!

「~にならない!」「~はオカシイ!」などの思い込みは捨てましょう。英語には英語のルールがあるので、それに従って考えればいいだけです。

トップ画像=Pixabay

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