【読書感想文】本選び?文章構成?原稿用紙を埋める実践テクを大公開

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みみずく先生のプロ家庭教師&ライター奮闘記

前ページの2つの疑問について、実際に考えてみましょう。

狐はどうして笑ったのか?

狐が笑ったシーンの解釈について、wikipediaには次のように書いてあります。

狐の笑みは、土神に対する嘲笑というよりは、殺害者によって業苦から放たれたという皮肉に向けられたものと考えられる。

こんな解釈を子どもができるはずありません。というわけで、狐が笑った理由は無視しましょう。

土神はどうして泣いたのか?

土神が泣いたシーンについては子どもでも解釈できそうです。

ここで注意すべきは、あくまでも読書感想文ですから、本文に沿って解釈するということです。というわけで、土神が泣いた理由に関連しそうな部分を本文中から拾っていきます。

(樺の木と狐が楽しそうに話しているのを聞くと)土神はもう居ても立っても居られませんでした。狐の言っているのを聞くと全く狐の方が自分よりはえらいのでした。いやしくも神ではないかと今まで自分で自分に教えていたのが今度はできなくなったのです。ああつらいつらい、もう飛び出して行って狐を一裂きに裂いてやろうか、けれどもそんなことは夢にもおれの考えるべきことじゃない、けれどもそのおれというものは何だ結局狐にも劣ったもんじゃないか、一体おれはどうすればいいのだ、土神は胸をかきむしるようにしてもだえました。

(中略)

土神はしばらくの間ただぼんやりと狐を見送って立っていましたがふと狐の赤革の靴のキラッと草に光るのにびっくりして我に返ったと思いましたら俄かに頭がぐらっとしました。狐がいかにも意地をはったように肩をいからせてぐんぐん向うへ歩いているのです。土神はむらむらっと怒りました。顔も物凄くまっ黒に変ったのです。美学の本だの望遠鏡だのと、畜生、さあ、どうするか見ろ、といきなり狐のあとを追いかけました。

(中略)

土神はいきなり狐を地べたに投げつけてぐちゃぐちゃ四五へん踏みつけました。

それからいきなり狐の穴の中にとび込んで行きました。中はがらんとして暗くただ赤土が奇麗に堅められているばかりでした。土神は大きく口をまげてあけながら少し変な気がして外へ出て来ました。

それからぐったり横になっている狐の屍骸のレーンコートのかくしの中に手を入れて見ました。そのかくしの中には茶いろなかもがやの穂が二本はいって居ました。土神はさっきからあいていた口をそのまままるで途方もない声で泣き出しました。

引用が長くなりましたが、これらの描写を踏まえて土神の心情の変化を読み取ります。土神の心情の変化を箇条書きにしてみます。

自分より格下だと思っている狐が樺の木と楽しそうに話していることに嫉妬する。

→狐の意地を張ったような態度に激怒する。

→怒りにまかせて狐を殺した後、狐の真の姿を知る。

→狐もまた、自分と同じように哀れな存在だったことに気付く(wikipediaの解釈を参照)。

→後悔の気持ちから泣いた(ここが自分なりの解釈)。

ここまで解釈できれば、あとは話を膨らませるだけです。

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