暗記科目の勉強法は3秒ルール!分からない問題はすぐに解答を見ろ!

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ある生徒が「う~ん……これ何だっけ?あと少しで思い出せるんだけど……」と言いながら悩んでいます。彼に対して僕は「3秒考えて分からない問題は解答を見なさい」と指示を出しました。

僕は「暗記科目は3秒ルール」を徹底しています。本記事では、解答をすぐに見る暗記科目の勉強法について解説します。

「解答を見る=悪」は本当か?

地元で塾講師をしていたときのこと。授業が始まると、あちこちから声が聞こえてきました。

じゃあ、答を言うね!エ、ア、ウ、エ……

宿題の答合わせをするために、講師が解答の記号や数字を読み上げているんですね。多くの塾で見られる、宿題の答え合わせのシーンです。

こうした宿題の答え合わせについて、どう思いますか?

宿題の答え合わせで時間が潰れる

昨今、個別指導塾が乱立しています。中でも、講師1人に対して生徒2~3人というスタイルが主流です。そうした個別指導は、解説時間が極端に短いんですよ。

僕のいた塾は80分授業でしたが、講師1人に対して生徒が2人。単純計算すると、1人の生徒に対する解説時間は40分。その貴重な40分のうち、5~10分が講師の答朗読大会に!

1コマ5000円以上するにもかかわらず、宿題の答え合わせで解説時間を潰されたら、時間とお金の無駄です。

宿題の答え合わせを要求しない先生たち

そもそも、生徒に宿題を出すとき、答え合わせを要求しない先生たちがいます。彼らは、生徒に教材を配布する際、解答を没収します。彼らは「生徒に解答を渡したら、生徒が解答を見るじゃないか」と主張します。「解答を見る=悪」と思い込んでいるようです。

確かに、解答を見る「だけ」の勉強法はNGです。しかし、それは、「解答を見ること」自体が悪いのではなく、「解答を見た(写した)後、復習しないこと」が悪いのです。「解答を見ること」と「復習しないこと」を混同している先生たちが、解答を没収するという暴挙に出るんですね。

僕は、「解答を見る=悪」という常識を否定する立場です。むしろ、分からない問題に出会ったらすぐに解答を見る、という勉強法を推奨しています。きちんと復習するならば、解答を丸写ししても何ら問題ありません。

勉強が捗らない生徒の特徴

勉強が捗らない生徒には特徴があります。その特徴とは、何でもかんでも考え込むことです。

「考える」ことに没頭する生徒は、いかにも勉強しているように見えます。周囲の人たちも、そういう生徒を「頑張っている」と評価しがちです。ここに落とし穴があるんですね。

考え込むこと=時間の無駄

現代文や数学などの問題では、多少時間がかかっても、自力で考えることは大切です。とはいえ、全ての科目について、考え込むことが正しいわけではありません。「下手の考え休むに似たり」ということわざもある通り、考え込むことがマイナスになる場合もあります。

「自分の頭で考えなさい」は子供が考え込むバカになる最低最悪の言葉
「自分の頭で考えなさい」と言われた子供は考え込むバカになります。それを防ぐためには、保護者は子供にどのような声がけをすればよいのでしょうか?

理科や社会の語句問題や英単語・漢字などの暗記科目では、忘れた知識を思い出そうと考え込むのは時間のロスです。そもそも覚えてすらいない知識は、何時間考えようとも、思い出せるわけがありません。暗記科目で考え込むことは、勉強しているように見えて、ただ時間を無駄にしているだけです。

秒単位で思い出せない知識は役に立たない

考えたからといって、知らないことが頭に浮かぶわけありません。

暗記科目の勉強中に、「これ知らない」という問題に出会ったら、素直に解答を見て覚えればいいだけです。「知らない→解答を見て覚える→覚えたかどうか確認する」というサイクルを何度も回すことで、あいまいな知識も確実に定着します。

そのためにも、思い出す作業は短時間で行うべきです。僕が「暗記科目は3秒ルール」という理由です。

仮に、知識問題の答を5分考えて思い出したとしましょう。しかし、そんなあやふやな知識は、試験本番では何の役にも立ちません。普段から秒単位で思い出せない知識は、極度の緊張状態にある試験本番ではなかなか思い出せません。仮に思い出せたとしても、「この答で正しいのかな?」という疑念がつきまとい、却って混乱の原因になります。

試験本番でもスムーズに知識を思い出すためには、日ごろから時間を意識しながら勉強することが何よりも大切です。

  • 1つの知識を思い出すのに使っていい時間は3秒!
  • 3秒で思い出せなければ、「覚えていない」と見なして解答を見る!

このやり方を徹底して、問題を解く時間を短縮します。その代わり、同じ問題を何回も繰り返し解きます。

問題集1ページを30分かけて丁寧に解くのはNG。30分で1ページを10回、20回と解き直すのがコツです。

復習では時間を短縮する

解き直しの際は、時間を短縮しましょう。単なる知識問題といえども、1回目に解く際は時間がかかります。しかし、2回目以降の復習で、1回目と同じくらい(もしくはそれ以上)の時間をかけてはいけません。

1回目を10分で解いたなら、2回目は5分で解くことを目指します。これは、暗記科目に限らず、全ての科目の復習で有効です。短い時間で解き直せば、1回の復習でたくさんの問題を確認できます。過去に解いた問題の復習では、「量をこなす」ことも大切です。

生徒の自己満足と保護者の勘違い

勉強が苦手な生徒たちは、「考えれば思い出せるはず……」と考え込んで、復習すら遅々として進みません。挙句、「考え込む→時間をかける→勉強した!!」という自己満足に陥ります。

しかも、このような生徒の保護者は、「うちの子は勉強しているのに、全然成績が伸びない」と勘違いします。この勘違いに対して、僕は次のように言いたいですね。

あなたのお子さんは、「勉強しているのに」成績が伸びないのではありません。「勉強していないから」成績が伸びないんです!

何でもかんでも考え込むことが尊いわけではありません。世の中には、「考えるべきこと」と「考えなくていいこと」とがあるんですよ。

勉強も同じです。「考えなくていいこと」に時間を費やす不毛な努力を「勉強」とはいいません。そんな「勉強モドキ」の行き着く先は、自己満足と勘違いと成績不振なんですね。

トップ画像=フリー写真素材ぱくたそ

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