【場合の数】場合分け?数え上げ?規則的に考えて抜け漏れを無くす

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みみずく戦略室

中学算数の単元に「場合の数」があります。場合の数は、多くの中学受験生が苦手とします。

本記事では、応用問題の解説を通して、場合の数を攻略するための視点を提供します。まずは、次の問題を考えてみましょう。

太郎君は、サッカーボールを用具室まで運びます。このとき、太郎君が1回で運ぶことのできるサッカーボールは1個か2個です。たとえば、3個のサッカーボールを運ぶ場合、次の3通りあります。

・1回に1個ずつ、3回運ぶ。

・1回目に1個、2回目に2個運ぶ。

・1回目に2個、2回目に1個運ぶ。

全部で7個のサッカーボールを運ぶ場合について、次の問いに答えなさい。

(1) もっとも少ない回数で運び終えたとすると、運び方は何通りありますか。

(2) (1)もふくめて、運び方は全部で何通りありますか。

順列を考える前に組合せを考える

(1)では、「もっとも少ない回数で運び終えた」とあるので、「2個運ぶ回数がもっとも多かった」と考えます。そこで、運ぶ個数と運んだ回数だけに注目すると、次のようになります。

(2個、2個、2個、1個)…4回

今回の問題のように場合分けが必要な問題では、順列(並び順を考える)を考える前に組合せ(並び順を考えない)を考えることが大切です。初めから「1回目で1個運んで、2回目で2個運んで……」のように考えてはダメですよ。

運ぶ個数と運んだ回数(組合せ)を確定したら、次に何回目に何個運んだか(順列)を考えます。

(2個、2個、2個、1個)の場合、「1個」が1回目から4回目のどこかに来ればいいので4通りが答です。

もし、このようにパッと答が分からないなら、地道にパターンを書き上げましょう。

(1回目、2回目、3回目、4回目)とすると、(2個、2個、2個、1個)(2個、2個、1個、2個)(2個、1個、2個、2個)(1個、2個、2個、2個)の4通り

書き上げても大した手間ではありませんね。

規則的に書き上げる

(2)でも、まずは運ぶ個数と運んだ回数(組合せ)を網羅します。これが場合分けです。

場合分けの際は、鶴亀算(いもづる算)と同じく「交換」の発想を使うんですね。

今回の問題では、(1)で求めた組合せについて、「2個」を「1個、1個」に交換していきます。すると、次のように場合分けできます。

ア (2個、2個、2個、1個)…4回

イ (2個、2個、1個、1個、1個)…5回

ウ (2個、1個、1個、1個、1個、1個)…6回

エ (1個、1個、1個、1個、1個、1個、1個)…7回

ポイントは、規則的に交換していくことです。僕は、右から順に「2個」を「1個、1個」に交換していきました。

では、アからエのそれぞれが何通りかを考えますね。

アは(1)から4通り。ウも(1)と同様に考えて6通り。エは見るからに1通り。残るはイだけです。

イについては、5回のうち2回を選んで2個運べばいいわけですね。つまり、5つから2つ選ぶ組合せです。組合せの公式を知っていれば、5C2=10(通り)で終了です。

とはいえ、公式を知らない生徒も多いでしょう。そういう生徒は、地道にパターンを書き上げるしかありません。

(1回目、2回目、3回目、4回目、5回目)とすると、

(2個、2個、1個、1個、1個)

(2個、1個、2個、1個、1個)

(2個、1個、1個、2個、1個)

(2個、1個、1個、1個、2個)

(1個、2個、2個、1個、1個)

(1個、2個、1個、2個、1個)

(1個、2個、1個、1個、2個)

(1個、1個、2個、2個、1個)

(1個、1個、2個、1個、2個)

(1個、1個、1個、2個、2個)の10通り。

この書き上げ作業では、ある工夫をしていることにお気づきでしょうか?

「ある工夫」とは、「2個」の位置を次のように決めていったことです。

みみずく戦略室

先ほどの交換と同じように、規則的に書き上げていったんですね。全てのパターンを書き上げる際は、自分なりにルールを決めて、規則的に書き上げることが大切です。

以上、アからエの場合の数を合計して、4+10+6+1=21(通り)が答です。

抜け漏れなく数え上げる

場合の数は、抜け漏れなく数え上げる作業が基礎になります。この地道な作業を嫌がる中学受験生が多いんですね。

逆にいえば、地道な作業を正確にこなせれば場合の数が得意になり、それだけで多くの受験生と差を付けられます。

「正確にこなす」ことに、「頑張る」「注意する」といった精神論は要りません。規則的に情報を整理することを普段から心がけていれば、自然と正確さが身に付きます。場合の数の問題では、本当の意味での「頭の良さ」を試されます。

トップ画像=Pixabay

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