【書評】『中学受験 SAPIXの国語』杉山由美子・清水昭弘

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みみずく先生のプロ家庭教師&ライター奮闘記
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「やりっぱなし」という無法地帯

第3章は「小学4年生の授業」です。この章で衝撃的だったのは、「小見出しはやりっぱなし。『正解』は教えない」というタイトルです。

文章を読むのは、25分かかった。ゆっくり読ませ、印をつけたり小見出しをつけたりする時間を与えていた。講師は音読のあいだ、子どもたちのテキストをのぞきこんで確認しているが、小見出しの採点はしない。

もちろん小見出しの正解も言わない。(P89)

この文章を読んだとき、「SAPIXって、中学入試の国語を解くための技術を教えているんじゃないの?」と僕は首をかしげました。

中学入試の国語には、明確な正解があります。その正解を導き出すためには、正しい読解法があるはずです。それをきちんと教えているのかと思えば……「やりっぱなし」って、いったい何のつもりですか?

子どもの成長を考えれば、「自由に考え発言できる雰囲気」(P106)が大切なのは言うまでもありません。しかし、この「自由な雰囲気」とは無法地帯のことではないはずです。

野球やサッカーでも、ルールがきちんと守られなければ、そもそもゲームとして成り立ちません。それは、国語の勉強に関しても同じです。何らかのルールがあり、何らかの基準があり、それらにもとづいて「正しい」「正しくない」が判定されるからこそ、勉強として意味を成すのです。

一方、第3章に描かれている授業風景は「やりっぱなし」。もっとも、講師は多少のフォローをしているようです。

自分が書いた小見出しが的はずれになっていないか、子ども自身が確認できるように説明しているが、「正解」を子どもに言わせないし、講師も言わなかった。(P99)

「正解を言えよ」と思うのは僕だけでしょうか?(笑)

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